頚部~両上肢痛とシビレ、腰痛、両膝痛「デスクワークと車の運転が多くて、体調の不調が当たり前になっていた」

患者さま

K.S様(女性/58歳)東大阪市石切在住
職業:ケアマネージャー、看護師
症状:頚部~両手にわたる広範囲の痛み・痺れ、腰臀部痛、階段の昇降時などに太もも・膝蓋骨周囲に痛みとダルサ

ご来院時の症状

以前に娘さんが当院へ通院されていたことから、お母様がご来院になりました。

この方は看護士とケアマネージャーの両方をされているために、毎日とても多忙な方でいらっしゃいました。
元々は、スポーツなど身体を動かすことが好きだったそうなのですが、最近は忙しさからメッキリ運動から縁遠くなってしまっているとのことでした。

デスクワークや車の運転など長時間座ったままでいることが多い為に、以前は肩がこるくらいだったのが徐々に症状が増強してきて、現在は首〜背中・腕へのコリ感・痛み・シビレなどを感じるまでになってしまってました。

やはりデスクワークを長時間している為に、腰部全体〜臀部へのコワバリ・重痛い・軽くシビれるなどを感じ、利用者さんの介護などの場面では急に腰部に強い痛みが出ることもしばしばあったとの事でした。

この腰~おしり全体の痛みが、この方の場合には最も古くから発症している症状だそうです。
また最近は、階段の昇り降りなどで両膝のお皿の周りが痛くて、手すりをしっかり握って一歩ずつ歩かないといけないとのことでした。

ご来院時の症状をまとめますと、次の通りです。
・肩こり
・首~背中~腕全体にわたる痛み、シビレ

・腰~おしり全体に重苦しい痛み
・突然、ぎっくり腰になりそうな腰の痛み(一時的)

・主に、両膝のお皿の周りの痛み(特に階段の昇降時)

検査

全身の筋肉などの緊張は非常に強く、疲労が溜まってられる様子でした。
またこの様に全身の過緊張状態が続いていると、自律神経のバランスも崩れてきますから、血行は悪くなり内臓など各器官の働きは低下します。

また気分もすぐれずに集中力の低下もみとめられました。

両腕を上げてもらっても、両腕とも耳の横にまで上がりませんでした。
これは両肩の関節も硬いのですが、それよりも首から肩甲骨周囲の背中の緊張が強く、加えて骨盤や腰の緊張も強いことが、この両腕の問題に重要なのです!

つまり、この腕が両腕とも上がりにくいと云う事で、首や背中、腰や骨盤などにどのような問題があるかが推測出来るのです。

続いて、股関節の可動性も両側ともに動きが少なくなっていましたし、膝のお皿の骨の動きも同様に硬くなっていました。

また骨盤の右側が屈曲変位であるために、仙骨という骨盤の中心の骨の左側にも大きなズレがありましたし、首や背中の辺りにもハッキリとした骨のズレが見られました。

ここまで見ていくと、この方の症状の原因になっている要素は大体見つかってきましたので、あとはこれらの要素を解消させていくだけです(^^)/

経過

1回目:まずは、骨の並びを整えることによって、骨の間から出てくる神経の流れが良くなるようにしていきます。
そうすることで神経の流れが良くなると、その神経が支配している血管や筋肉・内臓などの各器官の働きが活性化されていきます。

その為に骨のズレを直していく際には、初めに背骨の土台部分である骨盤のバランスを整えていきます。
骨盤の調整を終えると、次に背中、そして首へと調整を進めていきます。

一通り、背骨の調整を終えると全身の血行が良くなってきて筋肉が緩みはじめてきます。
このタイミングで、筋肉の緩和操作やストレッチ・軽い運動などをすることで、更に緊張状態が改善されていきます。

ここまでで一応、骨格骨盤調整による施術としては終了なのですが、当院では患者さまのご希望によっては、ここから更なる早期の改善を図るために気功三鍼法という方法で全身に気を流すという事を施しております。

古代から東洋医学では「血行が悪くなる時には、必ず気の流れが滞っている」と云われます。

このために、骨の並びが整って神経と血管の働きが活性化されている状態で、更に気を流して自己回復力を喚起できるようにしていきます。 (骨格骨盤調整と気功三鍼法は、別料金となっております。<(_ _)>)

初回の施術を終えて、身体の軽くなった感覚が分かられたようでした。

2回目:前回施術後から、腕の症状は消失しているとのことでした。
また、首や背中・腰の痛みは大幅に改善しているとのこと…ただし、階段昇降時の膝の痛みは少し楽になってきたというくらいでした。

長くかかって出来上がってきた骨のズレとそれによる症状ですから、1回だけの施術で完全に解消することはあり得ませんので、まずまず経過は順調です。

今回も施術の手順としては、同様に 骨盤調整⇒背中、首の調整⇒全身の緩和操作⇒ストレッチ、軽い運動⇒気功三鍼法 でした。
ご自宅など日常生活では、調整した骨のズレが戻らないための注意ポイントを説明させていただいたことを、意識して生活してもらうようにします。


3回目:ほぼ、両膝の痛み以外の症状は改善したとのことでした。
また、階段の昇降時にも痛みは徐々に軽くなってきており、手すりを必死に掴まないでも安心出来るようになってきたとのことでした。

仕事が忙しかったりして、疲労を強く感じた時などには一時的に肩や腰などにコリ感を覚えるものの、お風呂でよく温めて軽くセルフストレッチをして一晩休めば翌朝には疲労がとれてスッキリできるようになってきたそうでした。

施術は同様の手順ですが症状が長年かかって強くなってきたように、骨のズレも長い年月をかけて酷くなっていますので、いろいろな部位に強いズレが出来ていました。

それでも今までの症状の原因だった骨のズレていた部分は良くなってきたのですが、この骨のズレが出来る元になっている前のズレがハッキリ出てきます。

このズレは症状の原因であったズレより古いズレであるので、より頑固であることが多いです。
そしてこの古いズレが直ってくると、またその前にあったズレが出てきます。

そうして言わば、現在に至るまで悪くなってきた経過を元に辿るようにしながら、だんだんと良くなっていくものです。

これらの一連のズレがひと通り整ってくると、根本的な改善が果たせるようになり、その後は症状の再発を防ぐことが出来るようになって他の筋骨格系の症状・関節の変形を予防することが出来ます。




8回目:両膝の階段の昇り降りも、初めは1段ずつ両脚を揃えてだったのが、最近は普通に歩けるようになってきているようでした。
他の症状は、ほぼ消失していて状態は安定しつつあります。

これくらい回復してくると、それまでの痛みなどの症状を改善するために施術から、根本的な問題である古い骨のズレを調整していく…すなわち、これからは強い身体を作っていくための施術をしていくことが非常に大切なのです!

その為の施術計画として月に1~2度の通院頻度で調整していくように、そしてその間の日常での過ごし方などのお話をさせていただく頃になってきました。

今回の施術も、手順は同様に施していきます。
少しずつセルフストレッチのバリエーションを増やしていくために説明・指導を行っています。

院長コメント

この患者さまは、根はスポーツなどで身体を動かすことが好きな活発な方でしたので、筋力も比較的まだしっかりされていたのが順調な経過もたらせた重要な要因でした。

また、症状が改善してきたら再び運動を開始したいという意欲もおありなので、実際にそのような習慣的な運動ををされるでしょう。

それとともに時々ズレが戻らないように健康管理の一環として、調整を定期的にお受けになれれば運動器系の加齢によるといわれる症状は、この先予防できることでしょう(^^)


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