腕が痺れる、階段で膝の前が痛い、腰痛「もともと運動が好きだから、またジョギングが出来るようになれて嬉しい」

患者さま

S.K様(女性/50歳)東大阪市石切在住
職業:看護師
症状:肩こり、右腕が手先まで痺れる、階段で両膝のお皿が痛くて両足を揃えながら1段ずつしか昇り降り出来ない、腰痛

ご来院時の症状

お仕事が訪問看護をされていて入浴介助などの肉体労働が多いそうで、ずっと以前から症状は感じていたそうです。
しかし、痛み止めや血行を促す薬・神経の薬などを飲んでも改善しなかった為に仕方がないと諦めておられたのですが、先日この方の娘さんが当院で良くなられたのでお母さまもご来院することになったのでした。

本来は非常に元気でタフな方のようですが、このような方のほうが無理がきく為に多少の身体の不調は気になさらずに、体調をこじらしてしまうことが本当に多いです。
初めの頃は力仕事のために腰痛が時々発症する事と、ケアマネージャーのお仕事もされているのでデスクワークをされていると肩コリも感じるという位だったそうです。

ただ、それら日常生活の中で何らかの不自然な体勢であったり、ケガやアクシデントによってどこかで身体をぶつけたりした際に骨のズレが生じて・・・またはズレが顕著になり、症状がだんだんと増強していき今に至っていました。

肩こりが酷くなってからは特に右腕に痺れを感じるようになり、腰痛などの腰の不調は両脚の神経の流れを滞らせて、血行も悪くなり両膝を支える筋肉もちゃんと働く事が出来なくなってきます。
そうすると、膝の関節の各所に(靭帯・半月板という軟骨・骨の縁にある関節唇など)負荷が大きくかかってしまい痛みが出ます。

また、膝蓋骨という膝のお皿の骨がスムーズに動かなくなって、やはり痛み出してきます。
特に、階段などでは更に体重が大きくかかりますから、痛みは簡単に発症します。

症状をまとめますと次の通りになります
・力仕事や不自然な体勢が多いために、腰痛が常に発症しています。
・膝を支えている大腿四頭筋が過緊張状態で、膝蓋骨がスムーズに動かないので、階段などでは痛みが出ます。
・肩が凝っていて肩甲骨の可動性が低下して、肩・肘・手首などの周囲の筋肉の緊張とそれに伴う神経の滞り。
・血行不良によって痺れが出ています。
・全身的な過緊張と自律神経のバランスが崩れているために、疲労が取れずに倦怠感や頭痛、ふらつきが度々あります。

検査

まず最初に背骨の土台である骨盤の状態をチェックしました。
骨盤全体が右に傾いていました。
これは、右の骨盤の骨が屈曲変位しているために起こっていて、腸骨という骨と仙骨の間の仙腸関節という部分を調整していきます。

ちなみに、日常の生活の中では体を屈曲する事だらけで伸展させる事はまず無いので、多くの場合は屈曲した状態でズレてきます。
中腰や長時間座っている時など腰が丸くなっている姿勢で、症状は悪化します。
その為に背骨の軽度の側弯と頚椎の右凸の変位にズレていました。

また、下部頚椎・上部胸椎にも屈曲変位があり肩甲間部の過緊張と肩甲骨の可動性減少がみとめられました。
胸椎の骨の間から出てくる神経の流れが滞り局所的な血行不良と筋肉の過緊張、そして胸椎と肩甲骨がきっちり動けていないので腕の方にも徐々に同様の血行不良や過緊張を呈するようになっているようでした。
痺れはこれらの結果発症しているようです。

膝の前面の膝蓋骨が動きが下方に変位していました。
これは骨盤と膝の間にある大腿四頭筋の過緊張とそれに伴う筋力低下があることにより起こっていますから、骨盤の調整と膝蓋骨の調整をしてから大腿四頭筋のストレッチをすれば改善します。

上記のような状態で過ごしていれば疲労が蓄積されていき、さらに広範囲に過緊張状態と自律神経の交感神経が優位に働きっぱなしになっています。
頭痛やふらつき、めまいなどの不定愁訴が様々な症状で発症して、倦怠感も常態化していると考えられました。

経過

毎回の施術では、基本的にはまず骨盤のズレを調整して背骨の土台のバランスを整えて、背中→首へと調整を進めていきます。
背骨の調整でズレを直してから、神経や血行の流れを改善しだしたタイミングで筋肉の過緊張状態を改善する為に緩和操作で緩和させます。 また、骨のズレを調整した部分が再び日常生活で出来るだけ戻らないように、早く安定化するように姿勢についての注意点を1点だけ説明させていただき、セルフストレッチも順次指導致します。

ここまででも効果は充分見込めますが、当院では希望される方にはさらなる早期の症状改善を図る為に、気功三鍼法という気を全身に流すことにより血行を改善しそれによって脳の働きも活性化されます。
古代中国の東洋医学では、「気が滞ると、血が滞る」と言われています。

ちなみに、中国山西省の三鍼法専門病院院長の賈馬志(かばし)ドクターや埼玉県武蔵治療センター院長の林義貢(はやしよしつぐ)先生によって、脳血管障害の多くの患者さまが救われています。

1回目:施術後には肩が軽くなり、施術前には完全に挙上出来なかった両肩は完全に挙上出来痛みやツッパリ感も消失していました。
腰部にはいまだ違和感が残りましたが、可動性は大幅に改善している為に経過はおおむね良好でした。
大腿四頭筋の緊張も寛解している為に、その後ストレッチと膝蓋骨の調整を施し膝の動きをスムーズにさせます。

2回目:前回施術後から肩の重しが取れるようになり、頭痛やめまいなどの不定愁訴は発症しておらずに、腕の痺れも感じなくなっているそうでした。

今回の施術後には、引き続き腰部の緊張が改善されてきたので、大腿四頭筋の緊張は更に改善してきています。
少し段差を院内に作り昇り降りしていたところでは、膝の痛みは大幅に軽減していましたが、いまだ少し残存していました。

院長コメント

初回ご来院時の状態が非常に長期化慢性化しており、症状も辛そうであった為に施術も時間がかかると思われました。
しかしながら、予想に反して素晴らしい経過を現在のところ辿っています。
これには患者さまご本人が自宅などでも、日常生活で姿勢について気をつけておられ、説明させていただいたセルフストレッチも実施されていた為でした。

施術は二人三脚で共同して進めていくものと言われますが、この方はそのことを改めて教えて下さったケースですね。 
*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)’・*:.。. .。.:*・゜゚・*


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